夢のみずうみ村物語 その5 雑然とした環境こそ家庭環境

雑然とした環境こそ家庭環境

家庭環境は、広々とした施設や病院環境と比べて、狭くて家具や物がいっぱい配置されています。生活感がする家庭ほど雑多な空間になっています。

夢のみずうみ村ではそういう雑多な空間を作りたかったのです。なるべく、家と同じ環境で、生活の仕方を再学習して頂くリハビリテーション施設でなければならないからこそ、雑多なのです。所狭しとテーブルや家具やピアノが置いてあるのです。その間をぬうように 利用者の方々は移動なさるのです。それをちゃっかり、「リビング2周」というメニューにしてしまうのがプログラムとしての仕掛けであるわけです。

家庭環境に近づけるための工夫

① テーブル・椅子を同一のもにしない

② 電気・照明は長い蛍光灯が2~3本並んで付いている事務用のものには絶対にしない同一の物を使わない。家庭の各部屋が照明が違うようになるべく異なる照明器具を設置する

③ 茶箪笥を広い床面の随所に配備してコーナーとして仕切り、居室のイメージとする

等でした。

写真2(その4の写真)の中央にありますのは、電話ボックスです。これも、それからテーブルも、中古品の店から買ってきました。常に掘り出し物がないか職員一同が注視して、出物があると軽トラで買い付けに行きました。施設作りに参画するという意識が無意識のうちにこういう動きの中から生まれてきたのだなあと今思うのであります。

その6へ続く

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