上肢・手依存型から 二の足バランス依存型に
一般的に移動困難状態から、最終的に歩行能力獲得までの過程では、「二本足で立つこと」「平行棒の中で歩くこと」「平行棒から出て歩くこと」が行われます。
夢のみずうみ村では、手で棒状のもの(通常は手すり)を握ることが良くないと考えております。ぎゅっと力一杯握って手すりを命綱同様に依存して、自分の体重の不安定さを全て補おうとすることによって歩行を獲得するための第一歩を踏み出すことになります。そういう状態を「上肢・手依存システム」と呼んでいます。
本来我々は赤ちゃん時代歩き始めたときから、二本足と自分でバランスを保って歩行してきました。それを名付けて「二本足・バランスシステム」といいます。このシステムで歩行不能状態(例えば、脳卒中による障害)になる直前まで歩いていたわけです。
ならば、回復の過程で、まず、誰かに援助してもらいながらでも、壁に寄りかかって立つことやテーブル・家具に持たれかかって二本足を地につけることをやること、その後、もたれかかり移動、寄りかかり移動をすればいいと考えます。言い換えれば、手すりを絶対使わない、平行棒の中に入らない稽古(訓練)をすることを推奨しています。
ご批判もあれば、お受けします。
夢のみずうみ村では、他施設、病院で移動全介助の方がどんどんもたれかかり移動、寄りかかり移動を獲得されて屋内移動自立を獲得なさるのです。事実としてこうした手段を推奨します