藤原茂プロフィール
1948年山口県萩市生まれ 作業療法士 NPO法人夢の湖舎理事、株式会社夢のみずうみ社相談役、琉球リハビリテーション学院長、日本作業療法士連盟相談役
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日別アーカイブ: 2021年8月30日
夢のみずうみ村物語 その6 「バリアーあり」~(から)フリー という環境
「バリアーあり」~(から)フリー という環境 夢のみずうみ村には様々な建築面でのバリアーを意図的に設置しています。 実際に挙げてみますと トイレのタイル段差 浴室水切り段差 建物間の段差 床に這うコード 床にコンセント口 団地サイズ玄関 上がり框玄関 狭い通路(家具間) などです。 家庭で遭遇するバリアはまず克服できないかを考えます。何とか、バリア(障壁)を克服するに超したことはないのですが、そのために相当のエネルギーを使うようだと実用的ではありません。 施設や病院ではバリアフリーが基本です。障害をお持ちの方でも自由に行動できる環境を作るのは当然のことです。 夢のみずうみ村で提唱している「バリア有りー環境」とは、 障害者の方が、いかにバリアを「克服するかの挑戦」をされるための場を提供しようという発想です。 ご自宅はバリア有りーの環境なのに、施設病院ではバリアフリーとしますと、当然、施設病院では可能となった能力も、自宅に帰るとさっぱりできないという方が大勢いらっしゃいます。そこで考えましたのが、せめて、施設や病院のリハビリ室だけはバリアをしっかり設定した環境ではいかがでしょうかという提案です。 そこで、バリア克服対策を練習したりするわけです。その結果どうしても無理であれば、バリアフリーを考えるというのは自明の理です。 夢のみずうみ村では、あちこちにバリア有りーを作っています。村で生活できる方はどこの劣悪な環境に入っても、何とか生活できるというものでありたいとは思っていますが、それほどまでに厳しいバリアーはさすがに設ける必要性がないようです。 バリア克服能力が高まるほど住宅改修の必要性は低くなります。また、自宅から外部に出歩いたり、旅行に出るなどの可能性が広がります。 なお、誤解されると困りますので申し添えておきますと、バリアフリーにすべきところをしないという意味では絶対にないのです。 当初、「村はバリア有りー施設です」と、先程述べた発想をいろいろなところで紹介しておりました。すると、車いすで全国歩き回っている友人夫妻から、「バリアー有りー施設というと、車いす来ないでよ」という感じがするといわれて愕然としました。 それで今は、「バリア有りーからフリー施設」という言い方をしております。 その7へ続く
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