藤原茂プロフィール
1948年山口県萩市生まれ 作業療法士 NPO法人夢の湖舎理事、株式会社夢のみずうみ社相談役、琉球リハビリテーション学院長、日本作業療法士連盟相談役
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日別アーカイブ: 2022年7月15日
80歳まで 人生の現役宣言いたします
脊柱間狭窄症の手術を行い、藤原は生まれ変わりました。 前立腺がんの転移があり、それで腰部周辺の痛みを生じ、寝返り・起き上がり・立ち上がりに苦戦しておりましたが、その主原因が脊柱管狭窄症であるとわかり入院手術。見事に、痛みが全くなくなりました。 しかし、抗がん剤の副作用で、浮遊性めまいと味覚障害は相変わらずですが、前立腺がんを抑える抗がん剤効果は確実で、今の抗がん剤は、前立腺がんをおさえるためには有効です。 副作用のめまいは、注射後1、2週間は要注意ですが、その後は3週目、4週目と安泰です。味覚障害は顕著で、食べる物なく、我慢して口からお腹に流し込む食生活がずっと続いております。しかし、ありがたいことに、痛みがなくなったものですから、今日は一大決心をしました。我がリハビリを防府デイサービスで開始することにしました。 リハビリの内容は、私が、「夢ほぐし」と称する、我が夢のみずうみ村のリラックスメニューの手技の一つとして行っているものを、以前やっていたように、私が施術役を担い、運動負荷を我が体にかけるものです。 夢のみずうみ村で展開する手技「夢ほぐし」は、脳性麻痺のこわばりを取り去る手技として、元愛知県立第二青い鳥学園名誉園長:整形外科医 故 上田 正先生によって考案創生されたものです。 その手技の効果は、小児脳性麻痺に限らず、高齢者の身体の固さをほぐすことも実証され、夢のみずうみ村では、長年、高齢者に実践をして参りました。 高齢者の方々に、無理のない形で、気持ちよく受けられ、ご本人も効果を即座に自覚しやすい手法として工夫改良したものです。夢のみずうみ村では、山口デイサービスを始めた直後から、私が現場に入り「ほぐし」を朝から晩まで行い、評判を得たプログラム一つでした。 その「ほぐし」を、本日午前中、一人の利用者さんに私が施術させていただきました。言い訳をいたしますと、私は左手腕の筋力不十分、可動域制限があり、生活上、結構困ることが多い実態なのです。入院中、両足で階段昇降リハビリ(訓練室の4段階段)が楽にはできず、手すりを持ち、最初は階段に手をついてあがる状況でした。 そんな私が、無謀と思えるように、防府デイサービスで自分のリハビリを開始しました。 午前中、一人の利用者さんにさせて頂きました。 それはそれは哀れなセラピストの風情でしたが、必死に懸命にさせて頂きました。青息吐息。私なりに何とかこなせたとおまけ合格点を出します。頭で描いていただけではなく、全身をあっちゃこっちゃ揺らし動かし、何とか、力を入れる方向、引っ張る方向に手を尽くしたからです。利用者さんはもとよりでしょうが、私は本当に利用者さんがよくぞモデルになってくださったと感謝いたしました。ご本人には、私の病状明けで初めて施術させて頂くことを最初に説明はさせて頂いているのですが、感動を私が終わったときしておりました。良かった、本当に身体が動いた。疲れた! 腰が重い!でも、できたぁ! 午後に、お二人目の方をさせて頂くことにしました。午前中は、今日はお一人だけだぞと決めていたのに。 午後、現場でお会いした方は、防府デイ開設以来ご利用いただいているAさん。大柄の方。やりませんかと、調子に乗って思わず声掛けした。 始めてみて大変! 腰の下にタオルを入れ込むのだが、それができない、ベッド上で悪戦苦闘.とうとう、横にいたスタッフが手を貸してくれた。ふがいないが、助かった。 嬉しいことが起こった。Aさんのほぐしの途中、目を閉じておやすみなった瞬間が生まれたのだ。ほぐしの効果が表れた証拠である。身体の内側から温感が生まれるのがこの手技だから、気持ちがいいと大概の方は術後感想をおっしゃるのだ。病み上がりの私の両手でその現象を生み出すことができたのだ。患者さんを満足していただいている。私の勝手なリハビリではなく、利用者さんに役立っていた。良かった。 今日は、本当に無鉄砲だった。自身の身体の状態をかえりみず、気分に乗って動いてしまった。途中で私が息苦しくなったらどうしようもなかったはずだ。混乱を招いたはずだ。心しよう。徐々に、現場に入りながら動くことが、わたしの作業療法そのものである。 周囲のスタッフの力、利用者さんの力、あらゆる周囲の方々の優しく熱い思いに支えられながら、私は、もっと元気に生きたい。 今年10月に74歳になる。80歳までは人生の現役宣言をしておきたい。
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